本末転倒


「あついねーさくらー」
「そうですねー、ねーさん」
「とりあえずこのさつじんてきあつさを
なんとかしないといのちにかかわるとおもうの。
せんぷーきもあたえてくれない
ごくどーかせーふのぎゃくたいからじぶんのみをまもるのは
いましかないのよ!」
「あ、あはは……。
ねーさんがつかいかたわからないからって
いちにちでこわしちゃったのがげんいんだとおもいますけど……。

それでどうしましょう?」
「えーと……かぜとかふいてたらすこしは
すずしくなるわよね」
「そーですね」
「よし!うちわであおぎっこしよっか!
そしたらきっとすずしくなるとおもうの!」
「わ、めーあんですよ!ねーさん!
えと……でもうちわないです……」
「あう……んー……じゃあ
このしたじきであおぎっこね。
はい、さくら」
「がんばりましょーねっ!」
「うんっ!」

―――30分後―――

ガチャッ。

「二人とも、飲み物を持ってきたぞ。
へばってはいないか……む。
ど、どうした?」
「あついーーつかれたーー」
「あついですーー
すずしくならないですー……」
「プ……ククク………。
まったく、本末転倒と言う奴か?
ほら貸したまえ。私が扇いでやろう」
「きゅ〜〜……」「つかれました……」


家政夫と一緒編。
計画的に無理なプランを立てないように。