心配だよ


「うにゃ?どーしたのあーちゃー
むずかしいかおして」
「ん・・・?
・・・ああ、少し昔のことを思い出していた。
気にするな。何でもない」
「かなしいかお・・してましたよ?」
「君たちが気にかけるほどのモノでもない。
そうだな・・・。例えて言えば・・・
フライパンがたくさん入ったダンボールを
足の上に

――――落とす。

それはもう勢い良く、だ。
その程度の痛い思い出だよ」
「(想像して)うわーー!」
「(同じく想像して)きゃーーーー!」
「やだよ、それ・・・んーー・・・じゃあ・・・」
ぎゅー
「・・・何かね」
「またおもいだすよーなら
りんさまがいたいのすこしもらってあげる。」
「じゃ・・・わたしもっ!(ぎゅー)
えへへ・・・。こわいゆめみたときに
ずっとそばにいてくれますから・・・
こんどはわたしのばんです」
「くくっ・・・。
やれやれ、あまえんぼうの虫が出たか?」
「なっ・・・!
わ、わたしじゃなくて
さくらのほーがあまえたいだけじゃないのー?」
「ち、ちがいますー!ねーさんこそ!」
「ば、ばかいわないでよ!
あーちゃーったらわたしたちがいないと
きっといちにちじゅうむっつりしてるにちがいなくて
だから、あまえてるわけじゃないんだからね!
・・・ほっとけないだけなんだから・・・
・・・ブツブツ・・・」
「くすくす・・・」
「・・・・・。
・・・やれやれ・・・。
ここにきて。ずいぶんと脆弱になったものだ。私も」
「なによー」「うー」
「クク・・・。
だが、まぁ・・・・。
悪くは無い。
・・・ああ。悪くないな。
・・・ありがとう」
「はじめからそういえばいーのよっ!
もー」
「えへへ、そーですよ」