気持ち

「ご主人様」
「あ、深月………なんだい?」
「先日、くしゃみしてらっしゃいましたよね?
夏前とはいえまだ夜は冷えますから。
少し小さいんですけど、これ」
「え、これ………サマーショールかい?」
「はい、ひざ掛けにも使えるんですよ」
「手編みじゃないか………。
ありがとう深月」
「うふふ………どういたしまして」
「でも、僕がくしゃみしてたのって先週だよ、これ時間かかったろう?
無理しなかったかい? 少し顔見せて」
「あ………」
「目が赤いね………。夜遅くまでやっていたのかい?」
「少し………」
「僕のために無理して風邪引いたんじゃ
本末転倒だよ?」
「はい………」
「でも―――とても嬉しい。
深月の気持ち、大事に使うよ」
「あ………は、はい………!」



キミキス祇条さん。
念のため反転。
皇帝龍内相原は祇条さん視点なので
かなり王子的野郎と化してます。