「ねぇ、リン?」
「え?どうしたの?イリヤ」
「私たちってさ、死んだらどこへ行くと思う?」
「なによ。それを魔術師に聞く?普通。
生命が根源の連なりから生ずるのなら……
結局は帰るところも根源。
私たちは……根源へ帰るのよ」
「くすくす。そうよ。そう考えるとなんとも無駄だと思わない?
私たちのやっていることなんて」
「魔術師という魔術師敵に回す発言よね。
ま……私達みんなある程度は理解してることだとは思うけど……。
要するに、生きて死ぬことになんて意味なんて一つも無いんだから
死後の世界生きているうちに見られるなんて面白いからやってる。
それでいいんじゃない?」
「おもしろいから…かぁ。
それじゃ私、魔術師やーめた!」
「………は?
これだから生まれも育ちもお姫様は……。
息を吸うのと同じように魔術を使えるあなたがどうやって魔術師やめるのよ。
それって鳥が鳥やめるのと同じことでしょ?」
「フフン。簡単よ?
シロウのお嫁さんになるの。そしたら職業およめさんだもんね」
「…………。
いろいろ突っ込みたいところあるけど………。
あなた士郎の姉じゃなかったっけ?」
「ブー。そんなの関係ないもん〜。
それでね!根源なんかに帰らないの。シロウの中に帰るんだ。
それでね、ず〜〜っと生きるの。シロウと一緒に」
「なによ、精神論?あなたらしくないわね。
私以上にリアリストのくせに」
「理解不能のものを定義つけて実現させるのが魔術という学問なんだから
精神論は魔術師にとって必須よ?リン。
……魔法なんて、いらない。
そんなものなくたって、ずっとずっと、シロウのこと守るんだから」
「……………そう。
フフ、たいした自信ねー。あの頑固者をどうやって守るのかしら?」
「くすくす。リンってばおこちゃまね!
知ってる?
ホントに愛してる人はね、ずっと心から消えることは無いんだよ?」
「うわ、言い切ったわね!?臆面もなく!?」
「まあ恋愛の”れ”の字も知らないリンには言えないわよね。
リン乙女だから」
「なっ……!このくそガキ〜〜〜!
あなただってそうでしょうちびっ子!」
「比較する対象がおかしいんじゃない?くすくす。
………私とシロウはね。
そんなのなくても、かたぁい絆で結ばれてるもんね」
「……はいはい。
ふふ……」











『……だって約束したから!』