流星の夜
サリマン先生の下で修行中の僕は先生に内緒で
良くここに戻ってきていた。
だって僕にとってここはこの世界で一番奇麗な場所で・・・。
もう会えない大切な家族との唯一繋がれる場所だから。
それは星の輝く夜だった。
あんまり奇麗だから外に出て空を眺めていると
星達が一斉に輝きだした。
それはまるで星が涙をあふれさせるみたいで。
なんだか酷く悲しい気持ちになった僕は
泥炭地に向かって走り出した。
すると・・・星達が一斉に降り始めたんだ。
魔法使いハウルと火の悪魔その2。
宮廷付き魔法使いサリマンの弟子となったハウルは
魔法使いとしての能力を開花させていった。
ハウルの才能を愛しその全てを愛したサリマンの教育は
見栄っ張りで褒められることを嬉しく思うハウルの成長を大きく助けるものだったが
それは家族の思いに縛られ、友を持たない彼にとって
心の成長を促すものではなかった。
その能力の飛躍的な成長に反して
より深い孤独のとらわれていくハウル。
そんな時だった。
その夜が訪れたのは。
流星の夜。
それは彼にとって運命の夜。