一騎当千


『・・・ッ!三騎士・・・ランサー!?
でもこれだけの数の竜牙兵、そう易々と打ち破れるものではない・・・!
その間に私の大魔法で・・・!』
「逃げずに待っていたことは褒めてやるが・・・
キャスターよ。
オマエは見通しが甘すぎるようだな」

弓矢による射撃をものともせず
疾風のごとき速さで竜牙兵の群れに飛び込むランサー。
周囲の兵の剣がランサーに集中する。
――――が。

パグシャアァッ!

赤い魔槍のただの一振りが九つの竜牙兵の頭を打ち抜く!

ブンッ・・・グシャアッ!

魔槍が唸りをあげるたび九つの竜牙兵が破壊されてゆく。

「・・・ッ!早すぎる・・・!」

あわてて魔力の集中を開始するキャスターだが時既に遅し。
神話においてたった一人で数千の軍団を相手にしてきた
戦神の華麗なる槍の舞に
引き裂かれ、砕かれ、踏みつけられる。
それはまるで海に魅せられ飛び込んでいくレミングスの群れのよう。
彼らはランサーに魅せられ、惹きつけられていた。
そう。キャスターもろとも、だ。


ランサーVSキャスター。
万全な魔力状態ではないキャスターは三騎士であるランサーに
対する有効な魔術を放つ為
竜牙兵によるランサーの足止めを期待するが・・・?