この戦いこそが


「おい、バゼット。そういやよ」
「ん?なんだランサー」
「オマエも聖杯戦争に関わろうとする魔術師だ。
何らかの願いを持ってこいつに挑んでいるのだろう?
オマエを突き動かす願いは何だ?」
「―――ん。
願い・・・か・・」
「オレの見立てだとオマエは『そういう』タマにゃ
見えねえんだけどな」
「む・・・皮肉かそれは」
「ハッ!
そう捉えるならオマエは意識しすぎだカワイイマスター殿」
「なっ・・・違うぞ!なにを馬鹿な。
そんなことを私が願うわけが無いだろう!」
「ククク・・・わかってるって。
オレが言いたいのはな。オマエは
"聖杯"あんなもので自らの望みを叶えるような
タイプじゃねえ、ってこった」
「――――実は、もう半分叶っている」
「・・・・・・は?」
「・・・願いは叶う途上ということだよ。ランサー。
・・・ああ、もうこの話はやめだ!
さっさと怪我を治すことにするよ。どうにも動いていないと
私は駄目だな」

スタスタ・・・パタン。

「・・・なんつーか・・・。
凛々しいのか可愛いのかどっちかにしろよ・・・。
あーーーオレも動きてえな・・・!
偵察でもいっちまうか・・・!」


バゼット編マンション話その2。
同じくバゼットの怪我が治るまでマンションで待機中の槍だが
元より行動派の男。腐ってます。
そろそろワンワン外に出たい。